味噌作りQ&A ~手作り味噌の疑問質問に答えます~

Q:味噌は何からつくられていますか?
A:大豆と麹と塩と水といったところです。
Q:手作り味噌に使う塩はどんな塩がよいのでしょうか?
A:数ヵ月間漬け込んでおくのだから、粗さ/細かさはさほど細かいものではなくてよいでしょう。ミネラル豊富な方が美味しそうですが、まずは普通の粗塩でよいと思います。
Q:塩の量はどう決めればよいか?
A:多過ぎるとしょっぱ過ぎて食べられたものではないし、かといって少な過ぎると腐って食べられなくなる。よって、食べてしょっぱ過ぎず、かといって食材が腐らない程度の量といったところか。上手く作れるようになったら『減塩』に挑戦といったところか。
Q:塩を入れ過ぎてしょっぱ過ぎる味噌はどうしたらよいか?
A:味噌漬けに使ってみてはどうでしょう?例えば、キュウリを漬けた場合、キュウリは味噌漬けとしてしょっぱくなるが、これは味噌から塩分が移ったと考えられる。一方の味噌は塩分が減っているはずで、キュウリの水分が味噌に溶け出て味噌がゆるくなるだろうから、今度は味噌汁への使用に適するのでは?
Q: 乾燥こうじで味噌作りするには?
A:乾燥してあるだけに仕込み後に水分を吸う為、味噌全体が固くなるので、その分だけ余分に水分を多目に加えます。耳たぶよりちょっとだけ柔らかくといったところです。
Q: 大豆をお湯で戻しても良い?
A:そういう方法も無きにしもあらずとは思います。寒い時期に冷水で大豆を洗うのが辛ければ、多少温めたお湯を使ってもほとんど問題にはならないと思います。
Q:大豆は何時間くらい水に漬ければよいか?
A:漬ける水の温度にもよるようだが、より時間のかかる冷水の場合でもだいたい半日、12時間くらいか。要は、大豆の中心まで充分に水分が行き渡って軟らかくなるまで。何粒が割ってみて確認する。大豆の表面にシワがある場合は更に漬けた方が良いでしょう。
Q: 大豆を水につけてもやわらかくならない
A:寒い時期には水も冷たいので、多少は時間が多くかかると思われます。12時間以上は漬け時間をとりたいものです。大豆にシワがあったり、一粒割ってみて中の色が均一でない場合はまだ充分でないでしょう。
Q:味噌を作るときに皮が剥けて浮いてくるが・・・
A:大豆には皮がついているので、洗ったり煮たりした時には外れて浮いてきます。気になるなら取り除けばいいし、そのまま食べても何ら問題はないでしょう。
Q: 大豆が熱いうちに麹を混ぜたが・・・
A:その温度にもよるが、『熱かった』となるとひょっとしたら旨味と甘味の乏しい味噌になるかも。食べて害にはないでしょう。
Q:手作り味噌大豆は冷めてからコウジと混ぜていいのか
A:問題ありません。大豆が冷めてから混ぜても何ら問題ありません。強いて言うならば、潰した大豆が冷めると若干硬くなるので、それだけ混ぜるのに力が要るでしょう。
Q:仕込む味噌の固さはどれ位がいい?
A:よく言われる表現が『耳たぶくらい』です。硬すぎると発酵が上手くいかなくなるかもしれないのと、柔らかすぎると水分と固形物とに分離し易くなります。後者は重石を乗せる事で発酵を上手く調整できるが、重石が沈まない程度の軟度が前提です。
Q:仕込み終わった味噌が硬過ぎる場合はどうすればいいか?
乾燥麹を使用する場合に起き易いと思いますが、柔らかくするには水分を加える事になるでしょう。しかし、それでは仕込んだ味噌の塩分割合が薄くなってしまうので、仕込んだ味噌の塩分割合と同じ塩分割合の塩水を足してはいかがでしょう?同じ濃さのものに同じ濃さのものを加えても濃さは変わらないだろうという発想です。
Q: 仕込み終わった味噌が柔らか過ぎる場合はどうすればいいか?
水分が多過ぎるという事だと思います。重石をして味噌を押してはどうでしょう?水分が上がってきます。これが『溜まり醤油』です。柔らかい味噌に重石を置く際は、直接自然石を置くと沈んでしまうので、先に押し蓋を敷いてから置くか、重石と押し蓋を兼ねた平らな陶器の重石を使用します。それでも重石が沈むくらいに柔らかいならもはや諦め、時々上下をかき混ぜて分離しないようにしてはいかがでしょう?

手作り味噌の保管について

Q:味噌作りに最適な容器とは?
A:理想は、軽くて丈夫で塩分に強くて錆びない材質で、健康を害すような物質が使われていない容器でしょう。
Q:保管容器はどれくらいの大きさのものがいい?
A:出来上がり約8kgの味噌を4号(容量7.2リットル?)の甕に仕込んでいますが、これだと味噌だけでギリギリで重石を乗せると重石の頭が出てしまいます。甕の蓋を使わずに布や新聞紙を縛りつけて蓋にするなら良いのですが、スッキリさせるなら5号(9.0リットル)が適合かと思っているところです。検討試行してみてください。材質はタッパーでも勿論良いでしょう。むしろ初心者には、横から中が透けて見えるタッパーの方が良いかも。また、甕に比べて断然『軽い』です。
Q:カップ入りの市販の味噌には味噌の表面に白いシートが張り付けてありますが、あれはそのまま使った方がよいのですか?
A:スーパーで販売されている四角い味噌の容器の中に入っている白い紙は脱酸素剤を置く為に敷かれているので、開封したら役割は終わるんだそうです。その後は味噌表面にラップをピッタリと貼りって空気を遮断して保管するのがメーカーのオススメだそうです。
Q:仕込んだ味噌はどんなところに置いておいたらよいか
A:湿気の無い涼しいところが良いでしょう。長期間放置しておくので、埃っぽくない場所が適しています。
Q:味噌を保管する場所はどんなところがよいか
A:比較的涼しくて風通しが良く、直射日光の当たらない、ホコリの少ない部屋(空間)がよいでしょう。硬い容器を使わない場合はネズミによる害にも注意。薄暗いが涼しい『北側の部屋』などは向いてるでしょう。
Q:発酵を抑えるにはどうしたらいいか?
暑くて発酵が進み過ぎると思った場合は冷蔵庫に入れれば発酵が抑えられます。

出来上がった味噌について

Q:味噌が食べきれずに長い時間を経過し、赤黒くなり、味もいまひとつです。どうしたらいいか?
A:古い味噌と若味噌は合うといいます。他の味噌と混ぜたり、味噌そのものを調理して食べる方法はどうでしょう?また、味噌漬けの床として使う方法もあります。味噌は古くなるほど色は濃くなり赤黒くなり、香りも無くなっていきます。塩分は加えたままの量が変わらず残存し、味は甘みが少なくなり、酸味が強くなってすっぱくなると考えられます。しかしこれは味が偏っただけであって食べられないわけではありません。よって、そういう味である調味料と考え、しょっぱくてすっぱい味を必要とする料理で使うか、または甘味や他の味噌を加え “味噌そのものを調理” して使う方法があります。いずれに使うにせよ、その味噌の特徴を上手く活かして用途を考えてみてください。
Q:手作り味噌がボソボソになってしまった。
ボソボソの意味にもよるので実物をみる必要がありますが、例えば、生大豆の吸水は十分でしたか?まだシワがある内に煮始めたりしませんでしたか?芯まで水は吸われていましたか?煮大豆に芯があると発酵後までそれが残り、ボソボソ感のある味噌になるかもしれません。大豆は中心まで火が通って柔らかくなるまで十分に煮/蒸しましたか?
Q:出来上がった自家製味噌がすっぱいのはなぜか?
塩を減らしはしませんでしたか?塩は味噌を造る微生物や雑菌をコントロールします。これを減らし過ぎると有用菌だけでなく、不要な雑菌まで増殖を許してしまい、腐造(腐らせてしまうこと)させてしまいます。塩を全く入れなかった場合を想像すれば分かり易いと思います。塩の量は発酵食品にとってとても重要です。
Q:手作り味噌の塩分がきつい場合どうすればいい
食品を漬けるのに使ってみてはどうでしょう?「味噌漬け」です。漬けた食品は味噌漬けとなり、味噌からは塩が抜けると考えられます。豚肉の味噌漬けといった食品は昔から作られておりますが、魚は味噌側にも生臭さがついてしまうので、チーズなどはいかがでしょう?チーズならば、チーズは味噌漬けになり、味噌にはさほど気になる風味はつかないと思われます。
Q:風味が落ちた味噌の利用方法は?
風味は落ちても加えられた塩は変化なく存在するはずなので、肉や野菜を漬けて味噌漬けの漬け床として利用するか、出来たばかりの若い味噌と混ぜて使う方法があります。古い味噌と出来たばかりの若い味噌は合うと言われています。
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